この曲を聴け!
Especially for You / COZY POWELL
失恋船長 ★★★ (2025-09-01 12:07:00)
あれ?過去に発言したと思うのだがないな?そもそも、こんなに発言者すくなかった?コージー・パウエルの遺作なんだけどなぁ?ちなみの
Tipton,Entwistle&Powell – Edge Of The Worldという作品が2006年に突如リリースされて驚きましたね。もはや手元にないので、今作のレコーディング時期はいつだったのだろうか?
日本独自でリリースされた幻のソロアルバム。その権利関係も含んでレアな一枚だ。今以て再発もなく幻のままである。何より不思議なのは、コージー・パウエルのソロなのに、ジョン・ウエストのソロと呼んでも差し支えのないほど歌がフューチャー。③とか途中で元気になりますが、それでも歌がメインだ。元々曲を書けないコージー・パウエル。
④なんてDance With The Devilのリメイクでしょうか?ギターがちょい北欧系みたいな雰囲気もありイングヴェイとのツアー観たかったなぁと悔しさがこみ上げますね。わしゃチケットこうてたぞ。
個人的には、この曲の登場でテンションが下がります。ブルージー⑤、グレン・ヒューズを彷彿とさせるバラード⑥。と続きアーテンション加入前のジョン・ウエストなのだが、素晴しいお仕事をこなしています。とは言え、全体的なサウンドプロダクションの緩さに、これが正規品なのかという疑問が頭をもたげ、これがコージー・パウエルの遺作というのは正直、受け入れられないほど、コージー・パウエルのドラムは大人しく、ブラック校則を守る、学帽をかぶりグリグリ眼鏡の優等生にでもなったかのようだ。あのアルバムジャケットも、このアルバムの為に用意されたモノとは思えない。
まぁ逆を言えば、こういう唄モノでもお得意のドラム、手癖足癖を披露するコージー・パウエルこそ、コージー・パウエルなんだとも言える。そして相棒のニール・マーレイは微笑みながらコージーのドラムに伴走するかの如く適切なサポートを行っている。
ブライアン・メイとの共演で鍛えたマイク・キャスウェルは良い仕事をしているが、AOR調の今作以外の方向性でも腕を披露して欲しかった。印象に残るのはジョンの歌で⑨みたいなAOR調の作品に自然と耳が行く。ドラムが強めの⑩、しかし主役はジョンだろう。
ソウルをやらないグレン・ヒューズと呼ばれたりしたジョン・ウエスト。その器用さと実力が認められキャリアを積み上げる、今作はその前にレコーディングされた貴重な一枚。色んな意味で複雑な構成になってしまった。ホワイトスネイク時代を想起させるような泥臭いブルースとかも聴きたかったけどね。⑩もやっぱり歌を際立たせたナンバー、たしかにドラムのミックスは大きくなっているが、それは大きな問題では無い。
この曲など、今作を象徴するミックスであり、コージー・パウエルの遺作としては、物足りないのだ。
と悪態をつきましたが、美しいバラード⑫で締めくくられる今作。ジョン・ウエスト強めの歌モノサウンドを叩くコージー・パウエル。これもまた彼の仕事なんですよね。それにしても、どうして今作は日本のみのリリースだったのだろうか?
謎ですよね。
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